(茨城県)日立市立大久保中学校

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【目的・ねらい】

・パラリンピック(障害者スポーツ)の競技についての理解を深める。

・スポーツに取り組む姿勢の素晴らしさやスポーツを愛する気持ちについて考える良い機会とし、自分自身のスポーツへの関心や意欲を高めたり、2019年の茨城国体、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへの機運を高めるきっかけとしたい。

【実践内容等】

1 アンケート調査の実施
本事業を受け、生徒がオリンピック・パラリンピックに対し、どのような認識でいるのかをアンケート調査した。その主な結果は次のとおりである。(各項目に対し肯定的な回答をした生徒の割合を示す)
(1) 東京オリンピック・パラリンピックの開催が楽しみである。(82.2%)
(2) リオデジャネイロパラリンピックを観たり情報に接したりして、パラスポーツ(障害者スポーツ)へのイメージが変わった。(86.2%)
(3) パラスポーツ(障害者スポーツ)を応援しようと思う。(90.8%)
(4) パラスポーツ(障害者スポーツ)を実際に見てみたいと思う。(67.8%)
(5) 2020年の東京オリンピック・パラリンピックにボランティアとして参加したい。(55.3%)
(6) 自分の地域で実施される五輪関係のイベントに参加したい。(67.8%)
アンケートの結果から、オリンピック・パラリンピックや障害者スポーツに対しての意識は、報道等による情報から得たものであると捉える傾向であり、目の前に存在するものとしての認識は、あまり高くないことがわかる。

2 パラリンピアン講演会の実施
第1・2学年全員を対象とした講演会を実施した。生徒による進行で会を進め、講師による自転車での入場パフォーマンスや競技の紹介、パラリンピックの様子、障害と向き合って行くときの気持ち等についてお話をいただいた。
(1) 期日  平成29年1月13日(金) 5・6校時
(2) 講師  藤田 征樹 選手(リオ・パラリンピック銀メダリスト)
(3) 講演会の様子

ア 藤田選手からのメッセージ・・・「小さなことでもいいから、夢や希望をもち、一生懸命取り組み続けることが大切である。そして、その時に大切にしてほしいことは、考える力と相手を敬う気持ちである。」

イ 生徒の感想(抜粋)
・どんな障害をもっていても、一生懸命になってやる気持ちと努力をすれば夢は叶えられるんだと思い、自分もがんばろうと思った。(1年女)

・オリンピック選手と同じ気持ちでパラリンピック選手も戦っているのが分かり、もっとパラリンピックを応援したいと思った。(2年男)

・けがをしてもあきらめない心に感動しました。教えていただいた「夢を決める・一生懸命やる・続ける」を実践して、頑張っていきたいと思いました。(2年男)

・世の中にはいろいろな不自由をもっている人がいて、みんなで支え合って生活することの大切さを改めて感じた。(2年女)

(実践上の工夫点、留意点等)
・アンケート調査の結果から、パラスポーツ(障害者スポーツ)をより身近なものとして捉えることができるようにと、パラリンピアンによる講演会を設定した。また、講師の選定については、パラリンピアン協会の協力もあり、県内在住の選手、自転車競技という、身近に感じることができるものとした。

・講演会においては、生徒主体で進行するように計画した。進行役は生徒会、準備や質問を考える役は、ボランティア委員会が担当することとした。

(成果)
・アンケート結果をもとに、機運を高めるための講演会を設定したが、講師の藤田選手が県内在住であること、障害は交通事故によるものであったこと、競技が自転車であったことなどから、生徒は、障害者によるスポーツが、身近に存在することを実感できた。

・障害者スポーツに対する理解を深めるために、図書館司書担当と協力して、図書を各学級に設置するようにしている。興味をもって読む生徒も増えてきているので、さらに広める活動を展開していきたい。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

・機運を高めるための環境づくりが必要である。年間指導計画の中への位置づけや学習内容を広めるための学習コーナーの設置などを明確にしなければならない。

・環境づくりのためには、全職員が、本事業の主旨や概要を理解し、共通認識のもとで取り組まなければならない。

・さらに、次年度以降に向け、実施計画を改めて作成し、本年度の取組を継続しつつ、学校全体で、2019年の茨城国体、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへつなげていくことが必要である。