(宮城県)県立泉高等学校
(宮城県)県立泉高等学校
【目的・ねらい】
本校の英語科における様々な教育・学習活動を通じて,日本文化への理解を深めるとともに,異文化理解・国際交流に主体的に取り組む態度を養う。
【実践内容等】
(実施内容)
(1) 日本と海外の文化・習慣等における相違点・類似点をテーマとした調査・プレゼンテーションを行い,異文化理解・日本文化の理解を促進させる。
実施学年(英語科2学年:教科名「異文化理解」)
テーマ:“What are the similarities and differences between Japan and other countries?”
方 法: 授業では,3人1グループで,指定された地域の国を選び,インターネット等を利用して相違・類似点を調べ,プレゼンテーションソフトを活用し英語で発表した。
代表グループは,「英語科発表会」(英語科縦割り行事・8月下旬・イズミティ21)において,他学年・保護者・他校生徒等へ発表した。また,内容に関して,英語で質疑応答を行った。
(2)本校の英語科行事「イングリッシュキャンプ(英語科宿泊研修)」において,様々な国の文化に触れる活動や,英語で地元の名産等をPRする活動を行う。
実施日:平成29年1月18日(水)~20日(金)
場 所:茂庭荘
内 容:英語科1・2学年 各1泊2日し,ALT講師8名の指導によって英語言語活動(スピーチ・ディベート・ワークショップ)を行った。特に英語以外の言語(韓国語・スペイン語・フランス語・イタリア語)や,異文化体験(ジャマイカ・オーストラリア・フィリピン・アメリカ)のワークショップ,また,1学年が宮城や日本の観光地をポスターセッション形式で,ALTや2学年に英語で説明し,質問を受ける形式で行った。
(3)海外語学研修(3月中旬)で訪問予定のオーストラリア現地校の生徒に対して,英語で日本文化等を照会すると共に,東京オリンピック・パラリンピックをPRする活動を行う。
実施日:平成29年3月11日(土)~21日(火)
場 所: オーストラリア クイーンズランド州
内 容:現地校でのESL授業受講の他,生徒間での文化交流を行う。
特に,本校生徒からのプレゼンテーション(日本伝統文化・習慣等)を実施し,体験や質疑応答しながら,日本について興味関心を持ってもらう活動を行う。
(画像は昨年度)
(実践上の工夫点、留意点等)
英語科(を有する学校)として,授業内での英語学習のみならず,グローバルなコミュニケーションツールとして,自分の考えや意見を英語で伝えたり,やりとりをする機会を年間通じて多く取り入れている。活動の中では,流暢さや正確性だけでなく,相手の文化背景を考慮することや,自分の持っている文化背景を意識して丁寧にやりとりをする努力をすることが,よりよいコミュニケーションを生むことの意識付けをしている。
(成果)
今年度の実施に関する生徒対象のアンケートを実施した(2月,英語科1~3年生)。
〔項 目〕
1.授業以外で,英語で交流する機会を今後も多く経験していきたい。
2.高校卒業後も英語を通じて,国際交流や異文化交流に努めていきたい。
3.オリンピック・パラリンピックはスポーツの競技力向上だけでなく,国際交流や異文化理解のきっかけとしても,意義があると思う。
4.東京オリンピック・パラリンピックにおいて,英語力を生かしてボランティアなど何らかの活動をしてみたい。
A(良く当てはまる) B(だいたい当てはまる) C(あまり当てはまらない) D(当てはまらない)
1学年
2学年
3学年
(昨年度2学年)
(分析)
学年によって多少傾向が異なるが,どの項目においても概ね肯定的に回答している。特に3学年は昨年度と比較してA・Bと回答した生徒が,「項目3」については9%,「項目4」については,6%上昇した。昨年度・今年度は,「英語で日本文化を発信し,異文化理解・国際交流にも積極的に取り組むこと」に重点をおいてきたが,実際に活用する場面として,オリンピック・パラリンピックを意識している生徒が増加していると考えられる。
【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】
本校の特色を生かして,英語教育を通した日本文化と異文化・国際理解の促進を目標としてきたが,例えば,宮城県に関係のあるオリンピック・パラリンピックの競技種目や選手など,身近に関することをリサーチし,英語で外部に発信する活動等を取り入れていけば,更に意識が高まると考えられる。