(宮城県)学校法人朴沢学園仙台大学
(宮城県)学校法人朴沢学園仙台大学
【目的・ねらい】
1.アマチュアスポーツの強化を図る上で、ジュニア世代への動機づけは不可欠の課題である。そのため、東北唯一の体育大学としてオリンピック・パラリンピック関係者からスポーツの素晴らしさを体験や講話を通して伝える。
2.2020年東京オリンピックを目指すジュニア、または次世代を担う子どもたちを対象に、オリンピックに関わった選手や指導者の講話による啓蒙活動を実施し、子どもたちへ動機づけを図ることでスポーツに関わる人材の発掘に寄与する
【実践内容等】
1.本学で平成28年10月9日(日)~10日(月)に同時開催したイベントの「東北こども博」「スポーツフェスティバルin柴田」「仙台大学 大学祭」において、これまでのオリンピック・パラリンピックを紹介したブースと映像により、啓蒙を図った。本会場はスタンプラリーのチェックポイントに指定して参集するジュニア世代へ、学生が実際に使用したオリンピック・パラリンピック関連のユニフォーム等を紹介した。
2.展示物のほか、学生によるスケルトンやボートの練習器具を使用した簡易のスポーツ体験を実施した。
3.外部および本学のオリンピック関係者をトークショーのイベントへ招待し、その模様を学内大型スクリーンや学食で中継して広く「東北こども博」へ来場したジュニア世代に公開した。内容はマスコミ7社により新聞・TVニュースで紹介されたほか、地元ラジオの番組でも取り上げて放送した(平成28年11月27日)。現在、いつでも放送内容を確認できる地元ラジオ局の「ラジコ」(アプリ)を活用している。こうした取り組みを通じて、大学や柴田町内のみならず県内に向けて当該活動の情報を発信した。
【トークショー】
1.夏季オリンピック関連
(1)テーマ「リオデジャネイロ オリンピック金メダルへの挑戦」
(2)出演者
A.南條充寿:2016リオデジャネイロ・オリンピック全日本女子柔道代表監督
B.田知本遥:2016リオデジャネイロ・オリンピック女子柔道70Kg級 金メダリスト
2.冬季オリンピック関連
(1)テーマ冬季オリンピックをめざして」
(2)主演者
A.黒岩俊喜:仙台大学大学院:2014ソチ・オリンピック ボブスレー競技日本代表選手
B.郷内 翔:岩沼中学校:第2回リレハンメル冬季ユースオリンピック スケルトン競技日本代表選手
(郷内君は宮城県のタレント発掘事業「宮城ジュニアトップアスリートアカデミー」出身者であり、最年少で日本代表選手となった)
(実践上の工夫点、留意点等)
1.イベントを同時開催としたことで集客力を上げ、各イベントのパンフレット内に記載して広く配布した。
2.マスコミ7社により新聞・TVニュースで紹介されたほか、地元ラジオの番組でも取り上げて放送した(平成28年11月27日)。現在、いつでも放送内容を確認できる地元ラジオ局の「ラジコ」(アプリ)を活用しているので継続的啓蒙が可能である。こうした取り組みを通じて、大学や柴田町内のみならず県内に向けて当該活動の情報を発信した。ほか、地元ラジオ局の番組に出演している仙台大学教員による事前の一言宣伝も実施した。
3.宮城県教育事務所、仙台市を含む県南の教育委員会を通じて、各市町の小学校にチラシ宣伝を実施し、「東北こども博」に子供たちを集めた。(2日間で19,100人来場)
4.仙台大学内で実施するトークショー形式で企画したことから、ステージ全面は子供たちが床に座って聞けるようにできたほか、仙台大学ジュニア柔道塾の児童など本学をよく知る子供たちが入場しやすい、学生の協力も得やすい環境で実施できた。
(成果)
1.オリンピアンを間近に見ることで、子供たちは飽きることなく真剣に聞き入っていた。子どもたちは、最後の学長挨拶で、「将来のオリンピアンになる子供たち」と声掛けされ時には真剣な顔つきになっていた。
2.オリンピアンから、「嫌になるくらい基礎をやった。そのおかげで強くなった。」との発言に、真剣に聞き入る子供たちの姿は印象的であり、あきらかに意識の変容が見られた。
3.イベント終了後も、情報発信できる仕掛けとなっているので、継続的啓蒙が可能な環境を残した。
【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】
今回はイベントを利用した啓蒙活動であったため、その効果測定が難しい一方で、レバレッジの効いた活動を実践することができた。今後は如何に郷内君のようなアスリートを発掘するかが大きな課題である。
しかし、当初の啓蒙活動は点ではなく面で行うことは重要であり、子供たちに広くアスリートにあこがれる、または目指すための動機づけが大切であるため、今後もマスで対応できる活動の継続を目指したい。