京都府立京都八幡高等学校
京都府立京都八幡高等学校
実践事例①
目標・ねらい
八幡支援学校、城陽支援学校との交流において、オリンピック・パラリンピック種目を体験することで関心を高めるとともに、サポートのあり方等を学ぶ
実践の内容
1.人間科学科3年と八幡支援学校高等部との授業交流にて
・「ボッチャ」【平成27年12月7日(月)】
・「フライングディスク」【平成28年1月18日(月)】
2.本校女子ソフトボール部と城陽支援学校ソフトボール部との部活動
交流の実施【平成27年12月13日(日)】
3.南キャンパス昼休み交流生徒と八幡支援学校生徒との昼休み交流にて
「フライングディスク」の実施【随時】
実践の成果
1.人間科学科3年と八幡支援学校高等部との授業交流
(1)生徒の感想(原文のまま)
・勝ちを共に喜んで、負けを共に悔しがり、一緒に白熱した時間を過ごすことができた。ボッチャでは活躍できなかったけど、支援学校の生徒たちにカバーしてもらい勝つことができました。
・混合チームで戦うことができて、さらに距離が縮まりました。一番うれしかったことは、取材に来られていた方に「みんなの間には、本当に壁を感じないね」と言っていただいたことです。初めて交流を見た人にそう感じてもらえたと思うとこれまで交流してきてよかったと思うし、それを見て少しでも障がいについて理解する人が増えればいいと思います。
・初めてのフライングディスクで、きちんと投げられるか心配だったけど、輪に入ると「ナイス!」、入らなくても「おしい!どんまい!」など声をかけあうことができ、とても盛り上がったし、楽しむことができました。
・なかなか言葉や反応返してくれなかった生徒がフライングディスクとドッジビーをしていくにつれて少しずつ話してくれ、コミュニケーションをとることができてうれしかった。
・3年間で最後の授業交流で、障がいのあるなしに関係なく、一緒に体育の授業をすることができた。今日が最後になってしまうことが寂しいですが、最後の最後までいろんなお話ができて嬉しかったです。高校に入学して、支援学校との交流や様々な交流を通して自分から行動する力がつきました。
(2)まとめ
共に作戦を立て、共に一喜一憂し、試合終了後は大きな拍手で互いの健闘を称える。笑顔の溢れた素晴らしい時間であった。八幡支援学校の生徒は、事前に体験済みであったため、本校生徒へコツを教える場面も多く見られた。また、不得意な生徒に対しては「おしい!どんまい!次がんばろう!」など前向きな声かけを自然と掛け合うことができていた。普段から交流を実施しているためある程度の関係はできているのだが、今回新しいスポーツを同じルールで実施することで、会話が増え、チームのメンバー1人ひとりを尊重し合いながら取り組むことができ、より友情が深めることができた。
2.本校女子ソフトボール部と城陽支援学校ソフトボール部との部活動交流
(1)生徒の感想(原文のまま)
・はじめは緊張していたが、一緒にW-upをやっている時、教えたことを一生懸命にやろうとしてくれたことがうれしかったし、次はもっとわかりやすいように教えようと思った。
・バッティング練習の時、守備をしている人が早い球に対しても目を反らさず捕球しようとしていた。私は、怖くてすぐに目が離れてしまう悪い癖があるので、見習いたいと思った。
・実践ノックの時、ランナーをしていた人の打球判断がよく、足もとても速く、見習いたいと思った。
・緊張したが、後半は全員で声を出すことができ、たくさんの人数で実践的な練習もでき、とても楽しい時間だった。わざわざ来てくださり、ありがとうございました。またやりたいです。
(2)まとめ
両校の部員たちは、はじめは緊張した面持ちであったが、一緒に準備運動やキャッチボールなどのプレーをしていくうちに、声かけの数、笑顔が増えていった。本校の部員たちは、城陽支援学校ソフトボール部部員のプレーを見て、肩の強さや足の速さに驚きの声をあげ、城陽支援学校の部員は、本校部員の声の大きさや活気に圧倒されていた。障がいの有無に関わらずソフトボールというスポーツをツールとし、互いに尊敬・尊重し合いながら合同練習を実施する。
実践事例②
目標・ねらい
・障がい者の自立・社会性を目指す=ダウン症児者と親、他人との肌の触れ合いによる密接な絆、交流を強め、心身の発達を目指す。
・レスリング競技の普及=スペシャルオリンピック・パラリンピック正式種目採用に向け広く競技の普及を目指す。
実践の内容
京都八幡高校レスリング部員10名とダウン症児者レスリング教室に通う25名のダウン症児者が、月に一回レスリングを通して練習・交流を行う。
実践の成果
・普段、接する機会のないダウン症児者と高校生がともに身体ぶつけ練習することにより、互いを尊重し合い、広い視野や多様な考え方を育むことができる。
・レスリング競技を通して、マット上に一人で立ち自分の力のみで戦うという経験を得て、自尊心・自負心を育み、自立し社会参加に繋げることができる。