(京都府合同)京丹波町立蒲生野中学校・京丹波町立瑞穂中学校・京都府立須知高等学校
(京都府合同)京丹波町立蒲生野中学校・京丹波町立瑞穂中学校・京都府立須知高等学校
目標・ねらい
・オリンピアンが持つ知識や経験に触れることにより、チャレンジや努力を尊ぶ態度と、国際的な視野を持ちグローバルに活躍できる人材の育成を図る。
・オリンピアンから直接指導を受けることにより、児童生徒のホッケーに対する意欲と技術の向上を図る。
実践の内容
1.講演会 「夢の実現に向けて日々大切にすべきこと」
(1)講師 岩尾幸美先生(大分県九重町立ここのえ緑陽中学校教諭、アテネ・北京・ロンドンオリンピック出場)
(2)内容
・中学校ではソフトボールをしていたがトップレベルとは無縁だった。平凡な自分が好きになれなかった。
・高校でホッケーと出会う。技術面の遅れに追いつくため懸命に努力した結果、自信がつき自己肯定感が持てるようになった。高校3年生でユース日本代表入り。
・全国屈指の強豪大学でチームメイトと切磋琢磨。卒業後は、地元への恩返しと県内の競技普及のため、帰郷した。教員をしながらのオリンピック出場。
・常にぶれない目標を持ち、苦しい時に立ち止まりそれを確認することで努力を継続できる。同時にスポーツを通じて何を得るのかという目的も明確にすることで人間的に成長できる。
・「夢の実現に向けて努力を積み上げる→人との出会いや繋がりが生まれる→人に支えられていることに感謝する→それが力となり夢の実現に近づく」のサイクルで選手・人間性の成長を図る。
・オリンピック憲章では、選手に競技性の卓越だけでなく、優れた人間性が求められている。自分が世界で出会った選手たちも、競技面だけでなく人間性も世界トップレベルの人たちばかりであった。
・皆さんも大きな目標と目的をしっかりと持ち、自分のこれからのキャリアを切り拓いて欲しい。
2.ホッケー教室
(1)基本練習~リフティング、パス、ドリブル練習等~
・パス時には顔を上げ、相手への目線を切らない等。
(2)実践練習~世代・男女別のミニゲーム~
・常に周りを見て人の位置を確認 ・パスを受ける時の体の向き。
・ドリブル時のコースの取り方。 ・後方からの丁寧なビルドアップ等。
実践の成果
1.事業終了後のアンケート結果から
・ホッケーがもっとうまくなりたいと思った。
小学生81% 中学生97% 高校生89%
・自分もオリンピック・パラリンピックに出場したいと思った。
小学生41% 中学生30% 高校生28%
2.参加児童生徒の感想から
・良いプレーをするには基礎が大切なことが分かった。(小学生男子)
・どこにパスを出すかで迷うことが多かったけれど、パスをもらう前に周りを見ておくことで、もらった時に落ち着いて出す方向が決められることが分かった。(小学生女子)
・先生も平凡で自分に自信がない時代があったことに驚きました。平凡な私でも努力すればオリンピックの舞台に立てるかも知れないと勇気づけられました。(中学生女子)
・先生の講演を聞いて、目標と目的をはっきりさせることの大切さを感じました。チームがもっと強くなるために、これからみんなとチームの目標について話し合っていきたいと思います。(中学生男子)
・体格が小さい私は、ずっと不利だと思っていたけれど、小柄な先生が世界で活躍されたことを知り、私も体の小ささを生かしたプレースタイルを身につけ、世界を相手にできる選手になりたいと思いました。(高校生女子)
・練習だけでなく、感謝する心や、周りの人のことを考えて行動することなど、生活に通じることをしっかり意識することで自分を高められることが分かった。2020年オリンピック・パラリンピック東京大会で代表選手になれるよう努力を続けたいです。(高校生男子)
3.本事業を通しての成果
・2020年オリンピック・パラリンピック東京大会のターゲットエイジである中・高生の約3割が「オリンピック・パラリンピックに出場したい」と答えるなど、自分もやればできるという気持ちの高まりや、高い目標設定、キャリア意識の向上につながったと思われる。
・「周りを思いやる気持ち」「感謝の心」の大切さに触れた感想が多く見られたことから、生徒たちは目標の達成の為には、技術の向上のみならず、人間的な成長が必要であるということを感じることができたことが伺える。