宮城県立利府高等学校

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目標・ねらい

・障害者スポーツの体験を通して視野を広げさせることで、スポーツへの多様な関わり方を学ぶ。

・2020東京オリンピック・パラリンピック競技会への関わり方を考えさせる。

・様々なスポーツの振興発展に寄与できる資質や能力を育成する。

実践の内容

1.オリンピアンによる講演会

講師:宇和島康弘先生(ソウルパラリンピック柔道86㎏級金メダル)

題名:「スポーツと私」

宇和野先生は、幼少期の生活や中学1年生で失明してしまってからの葛藤や想い、パラリンピックで金メダリストになるまでの柔道人生の歩み、現在の生活や障害者スポーツの現状に至るまで、幅広い分野にわたってお話をしてくださいました。また、視覚障害者に会った際、どのように声をかけるのがふさわしいのか等、普段はなかなか聞くことのできない貴重な話も聞くことができました。なかでも、生徒たちの心に強く印象に残ったのは、「自己を成長させるための4つのポイント」というものでした。

①身近に目標をもつこと(自分の努力で叶えていくことのできる目標)

②自分の中に課題意識をもつこと(必ず課題をもって練習し、マンネリ化しないこと)

③自分の性格・素質・体質をしっかり知ること(それを知れば自分の生かし方がわかる)

④憧れや大きな夢をもつこと(それを日々意識することにより、きつい練習も乗り越えられる)

2.スポーツ体験

パラリンピックの正式種目である「ゴールボール」と、日本発祥の障害者スポーツである「フロアバレーボール」の体験を行いました(本年度は2時間×5日間で、計10時間)。生徒たちは初めて触れる競技に最初は戸惑っていましたが、ルールを理解して実践していくうちに、スポーツに真剣に取り組む障害者の方々の気持ちを感じ取ることができたようです。また、健常者が障害者スポーツにどのように関わることができるのか、についても各々考えることができました。

実践の成果

障害者スポーツの授業後に意識調査を行った結果は下記のとおりです(回答:80名中、70名)

①あなたは「障害スポーツ」を学習して、ためになりましたか?

はい(92.8%)/どちらかといえば、はい(7.2%)/どちらかといいえ・いいえ(0%)

②障害者スポーツを体験して、どんな感想をもちましたか? 

この経験を生かして、将来は障害者スポーツに携わってみたい(5.7%)

・この経験を生かして、今後も障害者スポーツの勉強を続けてみたい(11.4%)

・障害者スポーツというものに興味を持つことはできた(82.9%)

・障害者スポーツを体験したが、今後のこの内容を深めるつもりはない(0%)

生徒たちは、この授業を通して、障害をもった方たちと手を取り合って、スポーツを楽しむことの重要性を認識したようです。今後の課題は、「障害者スポーツというものに興味をもつことはできた」から「障害者スポーツに携わってみたい」「勉強を続けてみたい」という生徒を増やすことです。

利府