(茨城県)鉾田市立旭東小学校

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【目的・ねらい】

○ 障害者スポーツについての理解を深める。
○ パラリンピックについての理解を深める。
○ 「共生社会」についての理解を深める。
○ 障害のある方々が,一生懸命にスポーツに取り組む姿から,スポーツを愛する気持ちに共感し,自分自身のスポーツへの関心や意欲を高める。

【実践内容等】

1 車イスバスケットボール体験学習会
(1) 講師
スピニング・フーブス・レボリューション代表 齋藤 信之 氏
他車イスバスケットプレーヤー 5名
(2) 内容
○ 車イスバスケットボールの紹介,車イスバスケットボールを始めたきっかけ,車イスバスケットボールを通して学んだこと等のお話を伺った。
○ 車イスの操作方法を教えて頂き,実際に車イスを操作し,車イスバスケットボールのゲーム体験を行った。

【車イスバスケットボール用車イスの操作を教わり,ゲームをする児童】

(3) 感想
○ 老人やけがをした人が使う車イス以外に競技用の車イスがあることを初めて知りました。
○ 今まで車イスや障害のある人をかわいそうだと思っていました。でも,齋藤先生は車イスに乗っていましたが,とても元気で悲しい顔をしていませんでした。
○ 齋藤先生の「がんばった分だけ自分に返ってくる」という言葉を忘れずに,何事にも挑戦していこうと思いました。
○ 車イスバスケは,足が不自由な人も不自由でない人もできることを知りました。
○ 車イスマークの駐車場所の意味(車イスを出し入れするために他の駐車場所より広くなっていること)を初めて知りました。車イスを使っていない人は,絶対に止めてはいけないことを家の人に教えようと思いました。

2 「おもてなしの心」の授業
(1) 講師
筑波大学客員教授 江上 いずみ 氏
(2) 内容
「グローバルマナーとおもてなしの心」
~2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて~

【挨拶を交わす講師と担任】                  【挨拶の練習をする児童】

(3) 感想
○ 「おもてなし」は「表なし」だから「裏もない」ことを初めて知りました。
○ 第一印象は,服装・表情・態度で3~5秒で決まることにびっくりしました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックで初めて合う人たちに良い印象を与えられるようにしたいです。
○ 目→もの→目,家族に対しても心を込めて実行していきたいと思います。
○ 2020年東京オリンピック・パラリンピックに外国の方々がたくさん来るので,日本にまた来たいと思えるようなおもてなしをしたいと思いました。
○ 目を見て挨拶することの大切さ,笑顔,背筋をのばすと相手にとても良い印象をあたえます。実行していこうと思います。

3 ブラインドサッカー体験学習会
(1) 講師
筑波技術大学 福永 克己 氏(ブラインドサッカー日本代表コーチ)
佐々木ロベルト泉 氏(ブラインドサッカー日本代表)
森田 翼 氏
(2) 内容
ブラインドサッカーについての説明,アイマスクを付けて視界が奪われた世界でコミュニケーションをとる方法(声を出す・ボディータッチをする)を学び,実際に歩行体験を行ったあと,ブラインドサッカー体験を行った。
(3) 感想
○ 目が見えなくても,ドリブルで走ったり,凄いスピードのボールを蹴ったりして,普通に見えている人とまったく変わりなかった。
○ 障害があっても明るく,とっても楽しそうにサッカーをやったり,普通に箸を使って食事をしたりして,とっても凄いと思いました。
○ ブラインドサッカーを体験して,音だけで動けてとっても凄いと思いました。立つだけでもとっても怖くて,歩けないのに,ロベルト先生や 翼先生は凄いと思いました。
○ 東京パラリンピックでロベルト先生や翼先生が出る,ブラインドサッカーを応援したいと思いました。
○ 2020年の東京オリンピック・パラリンピックがとても楽しみです。

【ブラインドサッカーの説明を受け,グループ練習をする児童】

4 成果

事前調査において,リオオリンピックの開催された年であったので,90%以上の児童がオリンピックの存在を認識していた。
しかし,同様に開催されていたパラリンピックについて知っている児童は半数ほどであった。
また,障害者スポーツに対する認知度はさらに低く,「パラリンピック」という言葉だけの知識と考えられる。
本事業終了後の2月のアンケートでは,上表のように,5・6年児童のほぼ全員が認知度の低かったパラリンピック・障害者スポーツの認識を高めることができた。2020年の東京オリンピック・パラリンピックが楽しみになったとの声が聞かれるなど,オリンピック・パラリンピック・障害者スポーツへの関心を高める上で非常に有効な授業であった。
車イスバスケットボール・ブラインドサッカーの授業をとおして,障害があってもなくても,一緒のコートで同じようにバスケットやサッカーを楽しむことできることを知ったことは,児童にとっては大きな成果であった。
また,障害があることイコール,辛いこと・悲しいことと考えていた児童がほとんどであったが,障害を持った上での生活でも,明るく・前向きで,できないとあきらめることなく,どんなことにもチャレンジし,努力している姿に大きな影響を受け,努力する大切さ・あきらめない大切さを学んだ。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

○ 今回は,5・6年生を対象にオリンピック・パラリンピック教育を実施したが,オリンピック・パラリンピック教育を充実させるためには,全教職員共通理解のもと全学年を対象に学校全体で取組を推進していく必要がある。

○ パラリンピックの競技を実際に児童に体験させる場合の用具の準備等難しい面がある。(普段使用しないため,学校の教材備品として備えてない場合が多い)

○ 障害者スポーツを指導するに当たって,講師の選定に非常に苦慮した。パラリンピアンや障害者スポーツの指導者リストがあるともっと充実した活動が展開できると感じた。