京都市立日吉ケ丘高等学校
京都市立日吉ケ丘高等学校
目標・ねらい
・車いす体験や交流試合、選手たちとの対話を通して障がい者に対する理解を深め、人権意識を高めて、自分の生き方を考える機会とする。
・社会がどう変われば障がいのある人々が住みやすくなるのかを考える機会とする。
・車いすバスケットボール競技を通して,2020年の東京パラリンピックへの関心を高める。
実践の内容
1.事前学習
(1)アンケート(当日参加していただく車いすバスケットの選手の方に事前送付するため)等を実施するとともに,当日の交流試合等に参加する代表生徒を選出。
(2)車いすバスケットを取り上げたテレビ番組「情熱大陸」のDVDを事前学習として鑑賞。
2.事業当日
車いすバスケットボールの模擬演技、生徒体験(各クラスからの代表選手)、選手講話(障害者となった経緯,スポーツをする意義など)、質疑応答 など
3.事後学習
感想文・アンケートを作成。
実践の成果
事後に作成した感想文などから,障がい者に対する理解がより深まり、人権意識の高まり、相手に対する尊重の心の涵養に大きな効果があったとともに、今後の自分の生き方を考える機会となったことが伺える。また、車いすバスケットだけでなく、広く障がい者スポーツ全般に対する関心が深まり、将来の東京パラリンピックに対する興味や期待感の高揚にもつながった。以下は生徒の感想文の抜粋である。
(1)車いすバスケットの模範演技・競技体験について
・正直、障害であることをハンデとせず、そこらへんの人と同じように楽しんで、熱く誠実にプレーされる姿に感無量です。私は傍観者であることに後悔しています。
・車椅子が必要な状態になってしまって嫌って思うのに、前向きになってバスケを始めることがほんとにすごい、心が強いと思った。尊敬です。自分も前向きに何事にもチャレンジして頑張っていきたいと思った。
・はじめは、あまり興味もなくて、めんどくさいと内心思っていましたが、実際に車椅子バスケットを見学させてもらっていつの間にか声を出して応援してしまうほどおもしろかったです。
(2)選手からの講話と交流について
・私たちが想像できないような悲しみや悩みを持ってらっしゃるでしょうが、みなさんはとっても明るくて、スポーツをすることは人を救うのだなと思った。
・ドラマとかテレビで見たことはあったけど実際に目の前で見たり話をしたりするのは初めてだったのでいい経験が出来ました。お話を聞いて、私たちがもっと周りに目を配って、車椅子でも住みやすい環境にしていきたいと思いました。
・障害を負ってから、車いすバスケをしようと思ったきっかけは何か。車いすバスケをして変わったことは何か。話を聞いて、もし自分だったら立ち直れるかなと思いました。外出もしたくなくなる。でも話をしてくださった方は自分から義足を見えるようにして近所を歩かれました。人目を怖がらず、ありのままの自分を見せられているのです。その勇気がほんとにすごい。これから障害を持っておられる方を見かけたら、手伝えることを考えて積極的に声をかけていきたい。