(福岡県)豊前市立角田中学校

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【目的・ねらい】

○オリンピックの価値である「努力する喜び」「フェアプレイ」「他者への尊重」「卓越さの追求」「身体、意思、心の調和」を理解させることを通して、心身共に健やかな生徒の育成に資する。

○パラリンピックの精神としての「チャレンジ」「チームスピリット」「フェアプレー」「心身の健全」「革新」「責任感」などの学びを通して、勇気や希望を大切にする人間性を育むとともに、障害者スポーツの意義を理解し、共生社会を形成する生徒の育成に資する。

【実践内容等】

①10/21(金)(全校生徒)特別授業「可能性を信じて」
ゴールボール日本代表選手小宮正江さんを講師に迎え、2020年、日本で行われる「東京オリンピック・パラリンピック」に向けて、「可能性を信じて」という演題で講演をしていただいた。前回のロンドンパラリンピックでのゴールボールの試合をDVDで紹介して下さったり、ゴールボールを生徒に投げさせて体験させてくれたりした。その際、目が見えない人にゴールボールを投げるとき、ダイレクトに投げても相手は当然捕れないことや転がすことでゴールボールの中に入っている鈴の音によって、どの方向に転がっているかが、感覚的に認知できることを、その体験から「学び取ることができた。


講演では、具体的に、「あきらめないで、継続することが大事」「意思を伝える、相手が思ってるだろうでは通じない」「うきうきどきどきで嬉しいことを楽しくやってみる」「笑顔が大事、あいさつをしっかりする」「恩を大切に、感謝の気持ちを持つ」といった㋐㋑㋒㋓㋔の語呂合わせで、彼女の思いを感じることができた。
また、講演会終了後、アテネの銅メダル、ロンドンの金メダルを実際に触らせていただき、子ども達のみならず、我々教師も興奮と感動を味わうことができた。

②12/12(月)(各学年)保健体育「ゴールボール」
ゴールボールを使った授業に取り組んだ。セーブする側は目隠し状態で、投げる側は目隠ししないで授業を行った。生徒は、目が見えずに音だけをたよりにボールを止める難しさを体験することができた。ボールを止めるために倒れることも、目が見えないために恐怖心が大きかったようである。

(実践上の工夫点、留意点等)
○パラリンピアンの講話を聴くことで、オリンピック・パラリンピックについて、関心を高めるとともに、オリンピック・パラリンピックを身近なものに感じさせた。さらに、競技者としての体験談や障害者として共生社会の形成に向けた思いを受け、オリンピック・パラリンピックの価値を体得させた。

○実際にゴールボールを使った授業を実践し、生徒に体験させることで、パラリンピック種目を身近なものにさせた。

(成果)
2020年東京オリンピック・パラリンピックにどのように関わっていきたいかの問いに、「英語が話せるようになってボランティアとして参加したい」「環境を整備するボランティアに関わってみたい」「東京で生で見たい」「現場で見たい」「外国人に対して英語で返せるように頑張る」と多数の生徒が回答していて、興味・関心が高まり、奉仕の精神も身に付いてきたと感じる。
特別授業「可能性を信じて」に対しても、「自分の気持ちを言葉で伝えることが大事」「彼女の前向きな姿勢に感動したので、自分もそうなろうと思った」などの感想が多くみられ、彼女の生き方に共鳴したことを感じる。
ゴールボールを使った授業では、生徒は、目が見えないことの恐怖心が予想以上であったことを感じ取り、障害について改めて体感することができた。また、体験したことによって「チームワークが大切」「困っていたら手助けをしようと思った」といった感想が多くみられ、心が育ってきたことを感じる。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

今回は、テーマⅢ「パラリンピックと障害者スポーツ」から計画を作成した。実施段階で、生徒はオリンピック・パラリンピックについての基礎的・基本的な知識が乏しいということが明らかになった。また、パラリンピアンのゴールボール日本代表選手を講師として招くことから、ゴールボールを発注して生徒に授業で体験させる計画を立てたが、需要が少ないため業者から品物が届いたのが年末となってしまい、感動の話と繋げることが難しかった。