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(茨城県)日立市立大久保中学校

(茨城県)日立市立大久保中学校

【目的・ねらい】

・パラリンピック(障害者スポーツ)の競技についての理解を深める。

・スポーツに取り組む姿勢の素晴らしさやスポーツを愛する気持ちについて考える良い機会とし、自分自身のスポーツへの関心や意欲を高めたり、2019年の茨城国体、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへの機運を高めるきっかけとしたい。

【実践内容等】

1 アンケート調査の実施
本事業を受け、生徒がオリンピック・パラリンピックに対し、どのような認識でいるのかをアンケート調査した。その主な結果は次のとおりである。(各項目に対し肯定的な回答をした生徒の割合を示す)
(1) 東京オリンピック・パラリンピックの開催が楽しみである。(82.2%)
(2) リオデジャネイロパラリンピックを観たり情報に接したりして、パラスポーツ(障害者スポーツ)へのイメージが変わった。(86.2%)
(3) パラスポーツ(障害者スポーツ)を応援しようと思う。(90.8%)
(4) パラスポーツ(障害者スポーツ)を実際に見てみたいと思う。(67.8%)
(5) 2020年の東京オリンピック・パラリンピックにボランティアとして参加したい。(55.3%)
(6) 自分の地域で実施される五輪関係のイベントに参加したい。(67.8%)
アンケートの結果から、オリンピック・パラリンピックや障害者スポーツに対しての意識は、報道等による情報から得たものであると捉える傾向であり、目の前に存在するものとしての認識は、あまり高くないことがわかる。

2 パラリンピアン講演会の実施
第1・2学年全員を対象とした講演会を実施した。生徒による進行で会を進め、講師による自転車での入場パフォーマンスや競技の紹介、パラリンピックの様子、障害と向き合って行くときの気持ち等についてお話をいただいた。
(1) 期日  平成29年1月13日(金) 5・6校時
(2) 講師  藤田 征樹 選手(リオ・パラリンピック銀メダリスト)
(3) 講演会の様子

ア 藤田選手からのメッセージ・・・「小さなことでもいいから、夢や希望をもち、一生懸命取り組み続けることが大切である。そして、その時に大切にしてほしいことは、考える力と相手を敬う気持ちである。」

イ 生徒の感想(抜粋)
・どんな障害をもっていても、一生懸命になってやる気持ちと努力をすれば夢は叶えられるんだと思い、自分もがんばろうと思った。(1年女)

・オリンピック選手と同じ気持ちでパラリンピック選手も戦っているのが分かり、もっとパラリンピックを応援したいと思った。(2年男)

・けがをしてもあきらめない心に感動しました。教えていただいた「夢を決める・一生懸命やる・続ける」を実践して、頑張っていきたいと思いました。(2年男)

・世の中にはいろいろな不自由をもっている人がいて、みんなで支え合って生活することの大切さを改めて感じた。(2年女)

(実践上の工夫点、留意点等)
・アンケート調査の結果から、パラスポーツ(障害者スポーツ)をより身近なものとして捉えることができるようにと、パラリンピアンによる講演会を設定した。また、講師の選定については、パラリンピアン協会の協力もあり、県内在住の選手、自転車競技という、身近に感じることができるものとした。

・講演会においては、生徒主体で進行するように計画した。進行役は生徒会、準備や質問を考える役は、ボランティア委員会が担当することとした。

(成果)
・アンケート結果をもとに、機運を高めるための講演会を設定したが、講師の藤田選手が県内在住であること、障害は交通事故によるものであったこと、競技が自転車であったことなどから、生徒は、障害者によるスポーツが、身近に存在することを実感できた。

・障害者スポーツに対する理解を深めるために、図書館司書担当と協力して、図書を各学級に設置するようにしている。興味をもって読む生徒も増えてきているので、さらに広める活動を展開していきたい。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

・機運を高めるための環境づくりが必要である。年間指導計画の中への位置づけや学習内容を広めるための学習コーナーの設置などを明確にしなければならない。

・環境づくりのためには、全職員が、本事業の主旨や概要を理解し、共通認識のもとで取り組まなければならない。

・さらに、次年度以降に向け、実施計画を改めて作成し、本年度の取組を継続しつつ、学校全体で、2019年の茨城国体、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへつなげていくことが必要である。

(茨城県)鉾田市立鉾田北中学校

(茨城県)鉾田市立鉾田北中学校

【目的・ねらい】

オリンピック・パラリンピックについて学習することを通して,スポーツの素晴らしさや多様な関わり方について考える。また,2020年の東京大会に向けて機運を高める。

【実践内容等】

1 実施内容
(1)全学年対象「オリンピック・パラリンピックについてのアンケート調査」
オリンピック・パラリンピックについてのアンケート調査を実施し,その結果を生徒にフィードバックした後,体育理論「国際的なスポーツ大会が果たす文化的役割」とともに,オリンピック精神について学習を行った。

アンケート調査の内容

(2)第1学年「柔道」
1年生の保健体育科「柔道」の授業において,担当教員と柔道経験者の教員がTTを行った。リオ・オリンピックでの柔道日本代表選手の活躍と男子代表チームの復権について学習した。また,受け身と寝技を中心に,苦手意識をもつ女子生徒等にも,安全に楽しく活動するスキルを習得させた。

男子代表チームについての学習                    寝技の学習     

(3)第2学年「バスケットボール」・バスケットボール部の部活動
2年生の保健体育科「バスケットボール」の授業及びバスケットボール部の活動において,リオ・オリンピックでの女子バスケットボール日本代表チームの活躍を映像で見せながら選手の動き方について学習し,知識を深めさせるとともに,ゲームに取り入れて活動を行った。


VTRでの学習                          動き方についてゲームで確認

2 成果
(1)アンケート調査や授業後に,オリンピック・パラリンピックの歴史や各種目,選手等に興味を持ち,積極的に参加や観戦をしてみたいという生徒が増えた。
(2)本校には柔道部がないため,教科の授業以外では柔道の活動を目にする機会はほとんどないが,今回の実践を通して,高等学校では柔道をやってみたいと関心をもった女子生徒もおり,オリンピック・パラリンピックの価値を踏まえた教育活動の成果を感じた。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

・ 学校全体でオリンピック・パラリンピック教育を推進していくために,全職員で共通理解を図り,体制づくりをすることにより,部活動等での浸透が期待できる。
・ 特別活動や,総合的な学習の時間との関連を図ることが課題である。
・ 今後は,「おもてなし」や「ボランティア精神」の醸成について,道徳等との関連を図り,実践を継続していく必要がある。

(茨城県)土浦市立土浦第五中学校

(茨城県)土浦市立土浦第五中学校

【目的・ねらい】

オリンピック・パラリンピック教育を推進し,国際スポーツの認知や理解,障害者スポーツの実践から,スポーツライフを継続する資質や能力を育てる。

【実践内容等】

1 2020東京オリンピック・パラリンピック実践報告

(1) ○オリンピック・パラリンピックの歴史を学ぶ(1年保健体育)
ア 近代オリンピックの概要,歴史等について学習する
イ 1964年東京オリンピックのDVDを鑑賞する
ウ 近代オリンピックについて学んだ事をまとめる

(2) ○パラリンピック種目の実践①(ボッチャ,ゴールボール,ブラインドサッカー等)
(1年総合的な学習)

(3) ○おもてなし講座の実施(1年総合的な学習)
「グローバルマナーとおもてなしの心」
~筑波大学・大学院客員教授  江上いずみ 先生

(4) ○オリンピック・パラリンピック まとめの発表会(授業参観等)

2 「オリンピック教育」「おもてなし講座」の実施
2020年東京オリンピック・パラリンピック大会を3年後に控え,本校では,1年生を中心として「生徒一人一人がオリンピック・パラリンピック教育を推進し,国際スポーツの認知や理解,障害者スポーツの実践から,スポーツライフを継続する資質や能力を育てる。」をねらいとしてオリンピック教育やおもてなし講座,障害者スポーツの体験などを実践しました。

(1)第1学年「オリンピック教育」集会の実施 12/9
「オリンピック教育」では,近代オリンピックの概要や歴史を学び,1964年東京オリンピックのDVDを鑑賞することで,2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて生徒一人一人がオリンピック開催に興味関心を強くもつことができた。
ア 近代オリンピック教育資料をもとにオリンピックの概要や歴史について学ぶ
イ 1964年東京オリンピックの実録DVDを鑑賞し,2020年東京オリンピック,パラリンピックに向けて意識を高める機会とした。
ウ 「オリンピック教育」集会を終えて学んだことを話し合う機会を持った。
(感想等の記入発表)
エ 生徒感想から~
・オリンピック誕生の歴史や「オリンピック」という名前の由来,今までの開催国について学んだり,1964年に行われた東京オリンピックの当時の映像を見たりして様々なことを学びました。

・日本は,戦争を仕掛けた側として,招待されない時期があって,参加できなかったことにもびっくりしました。

・オリンピック教育を受けて,平和の大切さ,平和を保つ難しさを考える機会があり,とてもいい経験になりました。

・オリンピックが戦争で中断してしまったり,ボイコットした国があったりしたというのは,初めて知ったのでとてもびっくりしました。2020年の東京オリンピック,パラリンピックでは,そんなことが起きずに平和に開催されることを願っています。

・オリンピックは,いろいろな人種,肌の色,性別,宗教などの差別なくスポーツを競い合うためにオリンピック会場に入場していく様子は,オリンピックが平和の象徴だと言われているところだとよく分かりました。

・2020年に開催される東京オリンピック,パラリンピックに関心が持てる機会になりました。オリンピックが開催される年はテレビの前から全力で応援しようと思いました。

・オリンピックの歴史や開催国が分かり,オリンピックは平和の祭典の復興や復興をめざし手いることがよく分かりました。

(2) 第1学年 「おもてなし講座」の実施 2/7

2/7日(火)の5校時に体育館に於いて,1年生を対象に「おもてなし講座」を実施しました。講師として,元日本航空のCA,現筑波大学客員教授の江上いずみ先生をお招きしました。「おもてなし学」を元日本航空CAとしての経験を生かした英語を交えたテンポの良い口調とプレゼンを使いながら興味関心を得るお話を頂きました。

生徒達の感想から

◇ 私がおもてなし講座で学んだことは,とてもコミュニケーションが大事だと言うことです。江上先生は,人とのコミュニケーションを,事細かく教えてくれました。言葉遣いや,態度など,自分のことは考えずに,いつも相手のことを考えて行動しているので,これからは,私も心掛けていきたいと思います。そして,あいさつは改めて大切だととても思いました。そした,あいさつをすることは,自分もいい気持ちにもなるし,相手も笑顔になってくれるので素晴らしいことだと思いました。

◇ 僕は,今日のおもてなし講座で,様々なことを学びました。まず1つ目は,おもてなしという言葉には「もてなす」に,「お」をつけた意味があるという事と「表なし」という,表がなければ裏もないという意味があることが分かりました。それから2つ目は,飛行機の中でのキャビンアテンダントの正しい言葉遣いや正しい身だしなみなどが分かりました。正しい言葉遣いの中でも,先輩に「ご苦労様でした」とは言わずに,「お疲れさまでした。」と言わなければならないと言うことは初めて知ったので,今後の生活に取り入れていきたいです。

◇ 今まで「おもてなし」と言われてもあまり考えたことがなかったので今回の話はとても参考になりました。特に心に残ったのは,日本人は「尽くし上手」だけど,「尽くされ下手」だと言うことです。たしかにファミレスとかで料理がきたときも,ペコッと会釈をするだけで,「ありがとうございます」とは言わないことが多いと言うより,言ったことがなかったで納得しました。また,「目を合わす」と言うことも,心に残りました。これからは,先生や友達にも目を合わせながら話せるといいと思いました。

◇ 今回のおもてなし講座で,普段何気なくやってしまっていることが,実は失礼にあたるものだったことをたくさん見つけました。まず,礼の仕方です。学校では,授業の時の号令など,礼をすることがたくさんありますが,礼の仕方なんて気にしたことがありませんでした。しかし,今回の話を聞いて,失礼な礼だったことを知ったのでこれからの礼は,「分離礼」で,相手に失礼のないようにしたいです。また,部活の試合でもよく握手をするので,握手の仕方も学んだので気をつけたいです。

◇ 今回のおもてなし講座で学んで思ったことは,人の気持ちを考えることが大切だと思いました。いずみ先生が最初にいっていたおしぼりの話で,私は,おもてなしというのは,人を喜ばせる,人が見ていいと思うことがおもてなしだと思いました。CAの人は,お客様が満足できる,喜ばれる,そしてお客様はそれぞれ違うからそれに合わせて対応することが大変だと思いました。天皇陛下のお食事はつくってから5時間がたってしまうので,お茶を出すときもさましてから出すなど。だから,人間は一人一人違うからそれに合わせることを学びました。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

・1年生を対象に保健体育と総合的な学習の時間の福祉に関する学習を活用して,オリンピック・パラリンピック教育推進を実践した。本事業を推進する中で,「おもてなし講座」などは社会生活の中で最も大切な思いやりや相手を気遣う大切さなどを学び,1学年だけではなく学校全体で取り組む必要性を感じた。年度途中からの取り組みだったので計画に無理が出たので,年度始めから綿密な計画を立てて推進することが大切であると感じた。

(茨城県)常総市立鬼怒中学校

(茨城県)常総市立鬼怒中学校

【目的・ねらい】

・パラリンピック競技についての理解を深める。
・障害をのり越えて前向きに生きるアスリートの思いや生き方を学び,(将来の)自分の生き方について考え,夢や目標をもって生きていこうとする覚悟と態度を養う。

【実践内容等】

1 総合的な学習の時間での調べ学習,発表
○全学年が「パラリンピック」の基本テーマのもと,グループごとにテーマを決めて調べたり,辻沙絵選手へ自分の思いを書いたりした。

2 「生き方に学ぶ」教育講演会

  
   明るい講演の様子             生徒に銅メダル見せる様子

○リオデジャネイロパラリンピック400m(T47)銅メダリストの辻沙絵選手を講師として迎え,「夢や目標をもって生きる =挑戦=」の演題のもとの講演をいただいた。

成果
(1)パラリンピック競技についての知識や理解が深まるばかりでなく,障害を乗り越えて前向きに生きるアスリートの辻沙絵選手からの心に響く講演や触れ合いを通して,生徒一人一人が自分の生き方の振り返りや,将来の自分の生き方について考え,夢や目標をもって生きていこうとする覚悟や態度の育成の足掛かりとなった。

(2)リオデジャネイロパラリンピック銅メダリストの辻沙絵選手の話を直接聞く機会を得たことにより,間近に迫る東京オリンピックパラリンピックのホス ト国の国民として障害に対する考え方やそれを乗り越えて挑戦していく人間の強さ等の貴さの価値についても考えることができた。

3 「おもてなし講座」

  
握手の仕方の説明の様子               生徒の退場を見送る様子

○元JAL客室乗務員で現在は筑波大学・大学院客員教授の江上いずみ先生を講師として迎え,「グローバルマナーとおもてなしの心」の演題のもと講演をいただいた。

成果
(1)日常生活にも関係するマナー,ルールやおもてなしの基本について学び,再考すると同時に次の日の生活から早速実践している生徒も多数いた。

(2)「グローバルマナーとおもてなしの心」の演題のもと,2020年東京オリンピック・パラリンピックのホスト国の国民として日本ばかりでなく,外国の方々を迎える際の文化の違いを踏まえた,相手の立場に立ったおもてなしの心の醸成につながった。

4 「ブラインドサッカー」の体験
○体育科の授業として障害者スポーツの理解を図るために実施した。

5 「道徳」による学習の深化
○これまでのパラリンピックに関する講演やおもてなし講座や体験活動を振り返り,今後の自分の生き方にどのように生かすかを考えた。

成果
(1)障害者ばかりでなく相手の立場に立った行動やマナー等の他者理解にもつながった。
(2)夢や目標をもって生きる大切さを再認識することで自主性・自立性の育成につながった。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

○学校全体でオリンピック・パラリンピック教育を進めていくための本事業の内容や趣旨,方法などを共通理解し全校体制で取組を推進していく必要がある。

○学習効果は非常に高いものがあったが,各種講演会や体験活動と各教科や領域との関連,教育課程の中での位置づけなど校務分掌を含めて計画的に進めていく必要がある。

○県保健体育課の方々にご協力をいただきながら実践してきたが,講師依頼や購入物等の事前準備などの面でも綿密に連携を図っていきたい。

○生徒が養ったものを次年度以降にも,いかにステップアップさせていくかを関係諸機関とも連携を図りながら考えていきたい。

(茨城県)県立東海高等学校

(茨城県)県立東海高等学校

【目的・ねらい】

・トップコーチの講演会をとおして,主体的にスポーツに関わろうとする心を育成する。
・トップコーチからの実技指導をとおして,生徒のホッケーに対する意欲と技術の向上を図る。

【実践内容等】

1.トップコーチによる講演会及び実技指導の実施
(1)事前準備
ア 講師の選定・依頼
講演会及び実技指導を行うにあたり,当初はオリンピアンを招へいすることを目標に交渉を進めていた。しかしながら,交渉を進めるなかで,日本代表合宿の日程等の都合により,オリンピアンを迎えるのは困難となった。そこで,日本代表選手を指導するコーチの招へいに計画を変更し,山梨学院大学のホッケー部監督であるジョン・シアン氏,三澤孝康氏に依頼したところ,快諾してくださった。
イ 講演会及び実技指導実施にあたっての準備
講演会及び実技指導に必要な物品をリストアップし,購入した。また,講演会と実技指導をとおして生徒がどのように変容したかを把握するため,事前にアンケートを作成し,実施した。

(2)講演会
ア 期 日:平成29年3月21日(火)13:30~14:20
イ 場 所:東海高校体育館
ウ 講 師:ジョン・シアン氏(21歳以下女子日本代表ヘッドコーチ)
三澤 孝康氏(元日本代表,21歳以下男子日本代表コーチ)
エ 演 題:
オ プログラム:

(3)実技指導
ア 期 日:平成29年3月21日(火)14:30~15:20
イ 場 所:東海高校ホッケー場
ウ 講 師:ジョン・シアン氏(U-21女子代表ヘッドコーチ)
三澤 孝康氏(元日本代表,U-21男子代表コーチ)
エ 実技内容
シアン氏には女子生徒を,三澤氏には男子生徒を担当していただいた。

2.成果

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

講師の選定から依頼までを学校で一から交渉するのは困難を極めた。そのような負担を軽減するためにも,講師候補者のデータベース化や,講師派遣に必要となる文書等のフォーマットが一式揃っていることが望ましいと考える。
また,本事業は年度途中での計画・実施となったため,学校で既に決まっている年間計画と講師のスケジュールを照らし合わせながらの調整となった。その結果,なかなか両者の都合が合わず,実施が非常に遅くなってしまった。今後は年度当初から実施できるような体制を整えていくことが重要である。

(茨城県)県立中央高等学校

(茨城県)県立中央高等学校

【目的・ねらい】

障害者スポーツの体験や障害者との交流を通して障害者理解を深める。
障害者の社会参加や障害に対する理解を深め,社会性豊かな人間性を育む。

【実践内容等】

・障害者スポーツ体験及び障害者トップアスリートとの交流
(フロアーボール)

目隠しをして,指示だけでゴールを守る                         実際のプレー      


障害者トップアスリート同士のエキシビションマッチ

・パラリンピアン・障害者スポーツに関する講演会
講師 臼井二美男(義肢装具士)
・28歳の時に財団法人鉄道弘済会・東京身体障害者福祉センターで働き始め,義足製作に取り組んだ。その後,写真で見た海外の切断障害者が義足によってさまざまなスポーツを競技している姿に触発され,通常の義足に加え,スポーツ義足製作を研究。
講師 村上清加(陸上競技選手)
・2009年に事故により右足大腿部半分を切断し,大腿義足を使用。
・2009年11月より義肢装具士の臼井二美男氏代表の切断者スポーツクラブ「HEALTH ANGELS」
演題 「義足アスリートの競技生活」

本校生徒に義足をつける                     義足を付け実際に歩いてみる

・障害者スポーツ体験
(ブラインドサッカー)
スポーツ科学コース サッカー部によるブラインドサッカー体験

ボールの場所を指示する様子                    ボールの場所にたどり着けない様子

・「おもてなし」の心に学ぶ,障害者とのコミュニケーションの講演会
講師 江上いずみ(筑波大学客員教授)
演題 「グローバルマナーとおもてなしの心」
~2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて~


国によっておもてなしが異なる                         飲み物の受け渡し    


外国人のお迎え                             友だち同士でお迎えの練習

2年女子 感想
今回の講演で「おもてなし」について改めて学ぶことができました。日本のおもてなしを海外では理解されないことがあったり,日本のマナーと海外のマナーと逆であったり,この講演で知ることがなかったら,将来恥ずかしい思いをしていたと思います。私は進路に向けて,これから面接を受ける機会が増えると思いますが,その時に今日学んだ①相手の目を見ること②礼をしながら話さないことを活用していきたいと思います。
自分の便利なことが,相手には不便であったり,自分に当たり前なことが当たり前ではなかったりするので,やってもらって当たり前だと思わず,いろいろな人に感謝の気持ちを伝えることを恥ずかしがらずにしていきたいと思います。今日、この講演で大切なことを学べて良かったです。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

・ 障害者スポーツを体験し,障害者とふれあうことができたので,差別や偏見をなくすことができたが,実際にこの様な体験をしないと,言葉だけでは障害者スポーツを伝えることはかなり困難である。
・ 健常者がオリンピックに興味関心を持つことに比べて,パラリンピックに興味関心を持たせることは,近親者に障害者がいたり,生涯スポーツを体験した経験のある者でない限り,難しい問題である。

(茨城県)県立波崎柳川高等学校

(茨城県)県立波崎柳川高等学校

【目的・ねらい】

オリンピックの歴史や意義を学習することにより,スポーツ活動に取り組む意識の高揚を図る。

【実践内容等】

実践内容1
【アンケート実施】
生徒の意識や関心について質問した。

○オリンピックの認知度について
「近代オリンピックが始まったのはいつか」
「オリンピックの再開を提案した人物は誰か」
「オリンピックの精神は何か」
「オリンピックのモットーは何か」
「シンボルマークを正確に書け」など
どの項目についても正解率は低く認知度は十分だとはいえない結果だった。

○オリンピックに対する関心度について
「オリンピックはどんな大会か」
「リオ大会の中継は見たか」
「東京大会を観戦したいか」
「選手として出場したいか」など
興味のある生徒と全く関心の無い生徒に別れた。ただし、スポーツ選手にとっては目標とする最高峰の大会だという認識はうかがえた。

実践内容2
【調べ学習】
アンケート調査の結果から、オリンピックの意義・精神・歴史、フェアプレーの精神などについて書籍・インターネットを利用して情報収集した。

・「オリンピックで重要なことは、勝つことではなく参加することである」

・「人生において重要なことは、成功することではなく、努力することである。
本質的なことは、勝ったかどうかにではなく、よく戦ったかどうかにある」

・「より速く、より高く、より強く」オリンピックを表現する代表的な言葉を確認することができた。

・フランス人のクーベルタン男爵が近代オリンピックの開催を提唱し、1896年に第1回大会が実施された。

・柔道の創始者である嘉納治五郎が、日本のオリンピック参加に尽力した。

・勝っても傲慢にならず相手を敬い、負けても不機嫌にならず勝者を讃えるのがフェアプレーである。
オリンピックの歴史やゆかりのある人物について知ることができた。

実践内容3
【オリンピアン講演】
日 時  平成29年1月20日(金)13:30~15:20
演 題  「オリンピック四大会を経験して」
講 師  流通経済大学トライアスロン部監督 田山寛豪 氏
講演内容
「勘違い、傲慢な態度、わがまま」
「挨拶の力、掃除、本、成功のイメージ」
「チームの存在、監督との信頼」
「自分ひとりでは強くなれない」

オリンピック出場のために必要なこと
オリンピック出場を目指して努力したこと

○講演会の感想
・目標や夢をしっかり持って、諦めなければ必ずチャンスはやって来ると信じることが大切だと思った。

・練習だけでなく、掃除や挨拶など身近なことや当たり前のことをすれば大きく結果が変わると学びました。

・どんな時でも謙虚な気持ちを忘れてはいけないと思いました。

・壁はその人に乗り越えられる能力があるから与えられるという言葉はすごくかっこいいと思いました。

・今日の話を聞いて、自分も上で野球を続けたいという目標があるから、そのためにはどうすればよいのか考えようと思います。自分は高校最後の夏の大会で「完全燃焼」しようと思いました。

・自分ひとりでは強くなれないことがわかった。チームや監督との信頼関係が無ければその上にはいけないことがわかった。

・オリンピアンの話はなかなか聞けないと思うので良い体験ができた。田山先生は何回も「諦めない」という言葉を言っていたので諦めなければチャンスは来るんじゃないかと思った。

【まとめ】
体育コースの生徒が対象だったので、オリンピックに対する知識や関心は高いものがあると予想していたが、アンケート調査の結果を見るとそれほどでもないことがわかった。自分の専門種目については積極的に関わるが、それ以外の競技に対してはどちらかというと無頓着のようだ。
オリンピックの存在自体が夢の舞台であり、自分たちには手の届かないステージだという意識が感じられた。憧れはあるものの特別な人のための大会だというイメージが強いようであった。
今回の実践でオリンピックの歴史・意義・精神を勉強し、先人の思いをいくらかでも知ることができた。スポーツの素晴らしさ、フェアプレーの精神を学び、心と体を鍛えることによって、国や文化の違いを越えた友好を深め世界平和につながることを再認識できた。
また、自分のスポーツ実践に対しても取り組む姿勢の変容が予想され、競技力向上が期待できる。2020東京大会に向けて、オリンピックムーブメント活動としては成果を得られたと思う。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

今回の実践では、計画はしたもののなかなか実行に移せなかった。
書籍の購入なども遅れ、調べ学習は十分できなかったような気がする。
オリンピアン講演については、本校は体育コースが高大連携出張授業を実施している関係で流通経済大学の協力を得られ、講師依頼などスムーズに決めることができた。
本事業を受けて付け焼き刃的に対応したが、入念な打ち合わせと準備ができなかったことが反省点である。

(茨城県)県立水戸高等特別支援学校

(茨城県)県立水戸高等特別支援学校

【目的・ねらい】

・スポーツに対する興味関心を高め,進んで参加したり,観戦したり,生涯にわたってスポーツに親しむことができる。
・目標をもって取り組むことの大切さが分かり,学校生活への意欲向上や夢への実現に向かって努力する心を育むことができる。

【実践内容等】

1 事前アンケートの実施

(1) 生徒のオリンピック・パラリンピックについて,どの程度認識しているか,また,スポーツを継続的に行ったり観戦しようとしたりする意識調査を行った。

・オリンピックについては,殆どの生徒が言葉を知っていた。
・スポーツの継続や観戦は,約44%で全体の約半数であった。

2 オリンピック・パラリンピックに関する調べ学習
(1) 第3学年と体育委員会で,田山寛豪選手のトライアスロン競技やオリンピック・パラリンピックが開催された国について,書籍やパソコン等で調べて知識習得に励んだ。
また,学校全体の意識を醸成するために,模造紙にまとめて展示発表や朝の集会で発表を行った。

3 オリンピアンとの交流
(1) 全学年で田山選手に関して,紹介VTR等で事前学習を行った。田山選手との交流について質問すると,「とても楽しみです!」という答えが返ってきた。

(2) 田山選手を校内マラソン大会に招き,ランニング講習会や「オリンピアンと走ろう」を実施した。生徒たちは,田山選手が日本代表のユニフォームで登場すると歓声を上げた。走った後は,「一緒に走れて嬉しかった」と笑顔で話していた。

(3) 講演会の実施 テーマ「夢をもつことの大切さ~オリンピックへの道のり~」
ア 夢の実現に向けて努力を続け,オリンピックに出場することができた経緯を,実際の経験談を交えながら直接言葉で聞いたり映像を見たりして講演会を進めた。生徒たちは田山選手の質問に進んで手を挙げて講演会に参加し,「諦めないことが大切です。」と感想を発表していた。

4 生徒の変容の調査
(1) オリンピック・パラリンピックの意識の変容と学習効果についての調査を目的として,事後のアンケート調査を実施した。
ア オリンピック種目の一つであるトライアスロン競技の認知度が約17%上がった。また,田山選手についても約55%の生徒が理解した。2020年の東京大会を観たいという生徒も増え,オリンピック・パラリンピックへの興味関心が高まったと考える。
(2) 長距離走の学習の取り組みの変容を,記録更新の割合で調査した。
ア 第1学年は,タイムトライアルの結果でグループを編成し,各グループで長距離走のトレーニングメニューを話し合い実施した。生徒たちは開始時間に進んで集合し,意欲的な態度が増した。また,約9割の生徒が新記録を達成した。

(実践上の工夫点,留意点等)
(1) 今回の取り組みは,「走る」という運動に焦点化した。スポーツを楽しむきっかけづくりとして,オリンピアンと触れ合う機会を設けた。また,オリンピック・パラリンピックへの興味関心を高めることと,夢への実現に向けた日頃の努力の大切さを学べるように講演会を実施した。

(成果)
○ アンケート調査から,オリンピアンとの触れ合いや講演会をとおして,スポーツへの興味関心が高まり,生涯スポーツとして楽しもうとする生徒が増えた。
○ 夢への実現に向けて,努力することの大切さを知ることができ,体育の授業での態度の変容と,それに伴い長距離走の記録更新としての結果も見ることができた。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

● オリンピック・パラリンピック教育は,行う内容によって生徒の心の変容を見ることができ,今後の学校生活にも良い影響がある。そのため,早急に計画立案を行い,実施に向けて準備をしていく必要がある。

(茨城県)県立北茨城特別支援学校

(茨城県)県立北茨城特別支援学校

【目的・ねらい】

・スポーツへの楽しみ方を広げ,関心・意欲を高める。
・スポーツをとおして,多様な文化に触れる機会とする。

【実践内容等】

≪小学部≫
1 外部講師によるスポーツレクリエーション体験学習
(1)実施内容
「スポーツへの興味・関心」を高めることを目的とし,小学部全学年を対象としたレクリエーションスポーツ体験学習を行った。
講師として茨城県障がい者スポーツ指導者協議会の長野正文さんを招き,簡単で楽しく体を動かすことのできるレクリエーションスポーツを紹介していただいた。新聞紙を袋に詰め紐を付けて投げる「ターザン投げゲーム」,いくつかの穴の開けたブルーシートに向かってお手玉を落とさないように投げる「お手玉ゲーム」,輪にしたホースに袋を付けてターゲットのコーンに向かって投げる「ホースリング投げ」などを体験した。また,教員を対象とした実技指導も行い,「卓球バレー」や「ボッチャ」,「ラガーゲッター」などの競技ルールや指導方法を受けた。

(2)成果
学年や実態に応じて難易度を調整したり,児童の興味を惹く教材を使ったりと,ゲーム形式で進めてくださり主体的に活動する様子が見られた。児童からは「すごく面白かった。」「どうしたらもっと上手くなるのだろう。」などの感想があり,レクリエーションスポーツに対する興味・関心が高まったことや体を動かすことの楽しさを実感する様子が見て取れた。
また教員への実技指導を行っていただいたことで,指導にあたっての配慮事項や共通理解事項を教員全員で確認することができたとともに,今後の体育指導の参考となった。

2 きたとくオリンピックの開催
(1)実施内容
スポーツレクリエーション体験学習を受け,児童の興味・関心や実態に応じて競技種目をアレンジし,「小学部きたとくオリンピック」を実施した。競い合う楽しさやオリンピックへの興味・関心を高めることができるように事前にオリンピックのDVDを鑑賞する時間を設けたり,メダルの制作に取り組んだりした。競技種目は個人で行う種目として,「ストラックアウト」「お手玉投げ(ボールをキープ)」「輪投げ」「キックでねらえ」を設定した。団体で行う種目として「卓球バレー」も加え学年ごとのチームで競い合った。

(2)成果
きたとくオリンピックは,1回目は開会式,2回目は閉会式を含めて2回に分けて実施したことで,児童が期待感と達成感をもって取り組むことができた。閉会式では,メダルの授与も行い,児童たちのがんばりを表彰した。個人種目では,得点表を見ながら友達と競い合う姿が見られ,団体種目ではお互いに声を掛け合い,楽しくチームで対戦する姿が見られた。
今回の「きたとくオリンピック」をとおし,体を動かす楽しさはもちろん,“もっとやりたい”“もっと上手くなりたい”といった児童のスポーツへの興味・関心だけではなく,オリンピックへの関心も高まったことを感じ取れた。

3 スポーツに関するアンケート
(1)実施内容
本事業を受け,事前事後にアンケート調査を行い,児童の意識がどのように変化したか,調査を行った。
(2)成果

事前・事後のアンケート結果から,スポーツに関心をもち,オリンピックやパラリンピックに関する認知度が増えたことが分かる。また,「知っているスポーツは?」という質問を競技種目別に行ったところ,オリンピック競技にはない相撲は,事後アンケートにおいて変動がなかった。このことから,小学部で取り組んだ,スポーツレクリエーション体験学習,きたとくオリンピック,オリンピックDVD鑑賞をとおして,実体験や映像,本などのイメージできるような教育実践が,必要だと考える。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】
●教員の障害者スポーツの知識や技術の向上をしていくこと。
●各学年のねらいを明確にした活動計画を立てていくこと。

≪中学部≫
1 総合的な学習の時間「異文化を知ろう」での取り組み
(1)実施内容
総合的な学習の時間に外国の文化を調べたり,ALTと交流をしたりする学習を展開している。そこで,本事業を受け,今年リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催されたことを踏まえ,文化の中に「スポーツ」の観点を取り入れ,調べ学習やALTとの交流を行った。また,生徒のオリンピックへの意識を把握するために,単元の最初と最後にアンケートを実施した。調べ学習では欧州,アジア,北中米,南米,アフリカに分かれ,各地域の一部の国に絞り,クラス単位で調べた。

ALTとの交流ではアメリカで有名な観光名所や食べ物,スポーツの話があり,最後にスポーツかるたを行った。

(2)成果
調べ学習において,スポーツの分野で生徒が調べた内容は「オリンピックで金メダルをとった種目」「オリンピックのメダル数」「国技など有名なスポーツ」であり,たくさんのスポーツの名前を知り,オリンピックが「スポーツの大きな大会」というイメージをもつことができた。
調べた種目の中には,初めて知った種目や聞いたことはあるが自信をもって答えることができない種目があったが,動画を見ながら学習を進めたことで,競技名と競技内容が一致し,オリンピック種目への理解を深めることができた。
ALTとのスポーツカルタでは,オリンピックで実施されているスポーツを取り上げ,スポーツ名を英語で読み上げることで生徒が復唱するなど楽しみながら取り組んでいる様子が見られた。事後アンケートでは,オリンピックで見てみたい種目の欄に英語で記載する生徒がおり,興味をもって学習することができた。
アンケート結果より,オリンピック種目や次回のオリンピックが東京で行われることなどの知識が増え,オリンピックで見てみたい種目が増えた。

2 保健体育「器具を使った運動をしよう」での取り組み
(1)実施内容
中学部では,マット,平均台,跳び箱を使用した器械運動の学習を行った。発表会を行い,「きたとくオリンピック」と名付けた。導入で五輪マークを提示したり総合的な学習の時間で学んだことを振り返ったりした。「きたとくオリンピック」に向けて技を練習し,演技内容を自分で決め,内山選手から指導を受け,発表することで,器械運動の楽しさ,オリンピックへの関心が高まるようにした。
(2)成果
ア きたとくオリンピックについて
演技の発表会を「きたとくオリンピック」と名付けたことで,目的意識が高まり,生徒は意欲的に取り組んだ。
イラスト入りの学習カードの使用により,見通しをもって演技内容を決めることができた。技の達成度が視覚的にわかり,演技内容を決めるときの参考になった。
「きたとくオリンピック」では,開会式,閉会式,演技への得点での評価を行い,発表会に緊張感が生まれ,授業後のアンケートでは「緊張したけどがんばった」「難しい技ができるようになりたい」と達成感や演技への意欲が高まった。

イ 内山選手との授業について
2回目の「きたとくオリンピック」の前に内山選手が来校し,演技披露,講演,実技指導が行われた。
内山選手から直接指導を受け,足を閉じて前転ができるようになったり,跳び箱が跳べるようになったり両手を伸ばしてフィニッシュポーズができるようになったりし,技術の向上が見られた。また,技術の向上により,体育の授業,マット運動,跳び箱が好きと答えた生徒が増えた。
アンケート結果から内山選手の演技を見たことで,東京オリンピックへの興味関心が高まった。

体育,器械運動に関するアンケート

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】
●実体験を伴うことが理解につながるが,いかにそのような機会を設けていくか。
●中学部段階における「オリンピック精神」の活用や「おもてなし」や「ボランティア精神」の醸成の指導方法。
【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】

≪高等部≫
1 総合的な学習の時間(ALTと交流)での取り組み
(1) 総合的な学習の時間の中での異文化体験交流
高等部ではALTのジョセフ・ブライヤー先生を講師に招いて,アメリカの人気スポーツやオリンピック競技,有名なスポーツ選手などの学習に取り組んだ。

(2) 成果
外国の習慣や文化,スポーツなどの説明を聞くと外国について興味・関心が高まり,英語や日本語,ジェスチャーなどを交えてコミュニケーションを図ることができた。英語でのやり取りの楽しさに気づき,スポーツの名前を英語で話したり,聞いたりすることができた。また簡単なゲームを通じて,友達同士で競い合いながら楽しく活動し,英語を身近に感じられた。

2 保健体育 外部講師による授業
【パンポン】
(1)実施内容
日立市パンポン普及推進協議会,3名による,パンポンのラケット操作についての説明,実技(サーブ,ラリー),審判について,ゲームの指導を受けた。
(2)成果
パンポンの激しいラリーを初めて見ることで,パンポンをやりたいという意欲が高まった。さらにラケット操作の仕方など技術的指導もしてもらい,ラケットの操作性に幅が出てきた。外部講師を招くことで,生徒も新鮮な気持ちで取り組む様子が見られた。

【フィールドホッケー】
(1)実施内容
菅原健太先生(県立東海高校ホッケー部顧問)による実技指導及び講義が行われた。ホッケーの魅力の説明を聞き,実技(エンジンパス・ドリブル・シュート),ゲームに取り組んだ。

(2)成果
本物のホッケースティックやボールを触らせてもらい自分たちが使っている物より重く硬いことを知ることができた。実際のシュート映像やドリブル映像を見て,スピード感あふれるスポーツだということを知ることができた。講師の話をよく聞き,一つ一つの動きを確認しながらドリブルやシュートを行い,試合でも,約束を守って行うことができた。
※この他にも本校の教員である卓球とバスケットボールの専門家による授業も行った。

3 おもてなし講座について
(1)実施内容
講師に江上いずみ先生(筑波大学客員教授,Global manner代表)を招き,演題 グローバルマナーとおもてなしの心~2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて~の講座を受講した。自己紹介,挨拶や報告の仕方について,分離礼についてロールプレイを行った。

(2)成果
会場全体が講話に引き込まれ,自然と話を聞く姿勢が見られた。「英語がかっこいい,私も勉強したい。」と英語に興味をもつ生徒がいたり,分離礼を知り,他の場面で実践する様子が見られたりした。また,相手の目を見て挨拶をする生徒が増えた。

オリンピック・パラリンピック教育の実施前,実施後でアンケートを行った。体験をとおした学習を行うことで,オリンピックのことを知る生徒が増えた。またオリンピック・パラリンピックに対して好意的な意見をもつ生徒や2020年に東京で行われることを知る生徒も増え,今回の学習が生徒にとってオリンピック・パラリンピックについての興味関心を高めるものとなった。

【オリンピック・パラリンピック教育の実施に伴う問題点】
●他教科との関連性や年間指導計画にどう組み込んでいくか。
●パラリンピック教育をもっと充実させていく手立て。

≪全校≫
1 オリンピアンによる講話,実技披露
(1)実施内容
2016リオデジャネイロオリンピック 体操競技女子団体4位 内山由綺さんを招いて,平均台,床の実技披露,体操器具体験,対談形式による講話,質疑応答を行った。

(2)成果
・演技を見ると体育館が静まり返り,宙返りの着地音まで聞こえ,盛大な拍手に包まれた。
・児童生徒から「すごーい。」「かっこいい。」という言葉があちこちから聞こえた。
・タンブリング板の床で跳ねたり,高い平均台に乗ったりと体操器具に直に触れ,体験することで,より体操競技を身近に,楽しく感じることができた。
・講話では小学校,中学校,高校と各年代での内山さんの過ごし方や目標などを聞き,自分と照らし合わせている児童生徒がいた。また「好きなことをもっと好きになって取り組んでいってほしい。」というメッセージを受け止めていた。
・質疑応答ではたくさん挙手する姿が見られ,「好きな食べ物」「どうやったら身体が柔らかくなるか」など自主的に質問する児童生徒の姿が見られた。
・オリンピアンと直接触れ合い,演技を見たり,聞いたりすることで,児童生徒に感動,興奮,尊敬など感情が揺さぶられる様子が見られた。

2 環境の整備,ギャラリーの設置
(1)実施内容
オリンピック・パラリンピックのポスター作成やオリンピック・パラリンピックギャラリーの設置を行った。


作成したオリンピックのポスター


オリンピックギャラリー


オリンピック・パラリンピック周知のための掲示物

(2)成果
高等部生徒が,オリンピック・パラリンピックのポスターを作成し,校内の各部の昇降口に掲示したり,大きなオリンピックマークとともに東京オリンピック・パラリンピックの掲示物を作成したりした。また,オリンピックのエンブレムや目的,各学部で学習しまとめたものを掲示したギャラリーを設置した。児童生徒がオリンピック・パラリンピックに触れる機会を多くしたことで興味関心を高めることに繋がったと考える。

【オリンピック・パラリンピック教育を実施して】

本校は知的障害児の教育を主とする特別支援学校である。今回小学部1年生から高等部3年生の幅広い実態の中でどのようなことができるかと考えたときに,各学部で児童生徒の実態に応じた教育を進めることを第一とした。各学部の取組に加え,オリンピアンである内山由綺選手の講話や実技披露を全体で実施し,本校のオリンピック・パラリンピック教育とした。
各学部の取り組みの内容こそ違うものの,共通することは「実際に体験・経験し学ぶこと」で児童生徒の学習が深まることが改めて分かった。今回の経験を2020東京オリンピック・パラリンピックにつなげるためにも引き続き,「体験・経験型」の学習をとおして日頃の体育の授業や部活動の充実に加え,スポーツに対する興味関心を高める活動をしていく必要があると感じた。

茨城県オリンピック・パラリンピック教育ワークショップ

茨城県オリンピック・パラリンピック教育ワークショップ

(1)開催概要

日 時:平成29年2月23日(木)10時00分~12時00分
場 所:ホテル テラス ザ ガーデン水戸 2階 シーズンコート
主 催:茨城県教育委員会
筑波大学オリンピック教育プラットフォーム
参加者:40名

プログラム:
10:00~ 開会挨拶
茨城県教育庁学校教育部保健体育課長 藤田知巳
10:05〜 事業報告
宮城県、京都府、福岡県における事例紹介
筑波大学体育系 教授 真田久
10:20~ 校種別小グループによる実践内容の報告
各グループの代表的実践の紹介
10:45〜 グループディスカッション
今後の課題等についてのディスカッション
11:30〜 発表
11:50〜 講評
筑波大学体育系 教授 真田久

(2)内容

本ワークショップでは、本年度の茨城県オリンピック・パラリンピック教育推進校における実施事例を共有すること及び新しいアイデアを話し合うことを目的として、グループワーク及び各グループによる討議内容の発表が行われた。
まず本年度他府県(宮城県、京都府、福岡県)において実施された教育実践事例が報告された。事例報告ではプロスポーツチームの協力によるブラインドサッカー体験、事前合宿地誘致活動との連携や震災復興に関する内容を含んだ教育実践例が紹介された。これら教育実践は保健体育科だけではなく、教科を横断する形式で行われたことに触れられた。
グループワークでは、校種毎に小学校2グループ、中学校1グループ、高等学校・特別支援学校1グループの4グループを構成し、各校における取り組みについて情報交換が行われた。続いて、グループ内でディスカッションを行い次年度に向けた教育実践ついて話し合いが行われた。最後に各グループから発表が行われ、多くの学校でおもてなし講座が行われたこと、児童がオリンピック・パラリンピックに関心を持つようになったこと、講演型、体験型の授業を展開したことが報告された。